コーセー 新価値創出へ一元化
コーセーは３月、東京都北区に「先端技術研究所」を竣工、７月から本格稼働した。これに伴い７月16日午前10時から、同所に取引先関係者ら約１５０人を招き、内覧会を兼ねたオープニングセレモニーを実施した。
コンセプトは「Ｃｏｍｐａｃｔ＆Ｓｗｉｆｔ」
先端技術研究所は、従来からある製品開発研究所の隣接地に開設。製品開発研究所の敷地内には新たに評価研究棟を設置したことで、これまで板橋研究所にあった研究機能の王子へ集約し、「Ｃｏｍｐａｃｔ＆Ｓｗｉｆｔ」というコンセプトの下、創造的な研究環境の実現を目指した。これにより、物理的、時間的、心理的な距離が近くなり、研究部門及び本社部門の交流、アイデア・技術の融合の加速を意図。素早くトレンドをとらえて機動的に新しい価値をグローバル展開でき、価値創造研究、皮膚科学研究、分析研究、安全性研究など、様々な専門研究を結集及び協働することで、新たな顧客価値の共創に向けて先端技術研究を推進する環境が整ったという。
世界中の人々に新たな価値を発信
同社では、先端技術研究所に「最先端皮膚科学研究の推進」「新たな技術獲得とこれまでの延長線にない価値の創出」「先端技術に基づくグローバル品質保証体制の推進」といった基本機能を持たせ、化粧品開発における量子コンピューターの活用や肌状態評価におけるデータ解析、ｉＰＳ細胞を用いた皮膚の再現による皮膚科学研究の推進など、オリジナルの先端研究を活用し新たな価値創造につなげたい考え。更には、新規国への進出や既存国展開の強化へ向けて、各国のユーザー、市場、技術情報を集約するハブ機能の役割も担わせて、グローバルな商品開発の推進にも期待。大学・企業・公的機関とのオープンイノベーションによって、同社オリジナル技術と、ＡＩ、感性工学、皮膚科学などの技術を融合することも進め、グループとして掲げる「世界で存在感のある企業への進化」の実現に向け、世界中の人々に新たな価値を発信していく。
