日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > 企業情報 > 経済的困難下の女性を支援 コスメバンクプロジェクト

業界ニュース

経済的困難下の女性を支援 コスメバンクプロジェクト

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
経済的困難下の女性を支援 コスメバンクプロジェクト

山田メユミ代表理事らが、これまでの経緯、反響や今後の方針を紹介

 一般社団法人バンクフォースマイルズは、行き先が決まっていない化粧品の余剰品をひとり親など経済的困難下にある女性に無償で届ける「コスメバンクプロジェクト」を立ち上げ、昨年末に化粧品・日用品メーカー、運送会社、各種支援団体などの協力を得て、パイロット版としてテスト運営を実施した。本格運用のスタートに伴い、2月7日にオンライン説明会を開催。アイスタイルの共同創業者である山田メユミ代表理事らが、これまでの経緯、反響や今後の方針を紹介した。
 プロジェクトの背景となったのは、女性の貧困が社会問題化する中、衣食住などの対応が最優先となるため、美容面でのサポートは後回しになり「子供の卒業式なのに化粧品が無く、マスクで顔を隠して参列するしかなかった」など、女性の幸せのために存在する化粧品が入手できないことで女性を苦しめているという現実があること。加えて、化粧品は多品種小ロットなどの商品特性があり、リサイクルなどの難易度が高いため、未売品の多くが焼却処分するしかない現状で、廃棄規模は生産量の約20%にも上ることもあるため、そのミスマッチの解消を図る考えだ。

メーカー17社から提供の約15万点を80団体、38施設を通じて提供

 テスト運営に当たっては、これまでの支援状況をヒアリングし「同じタイミングで類似商品の寄贈の話があり、持て余してしまった」「使用期限の近い化粧品が何十本も届き対応に苦慮した」などの課題があることを把握。バランスよくセットしたアイテムを自分へのギフトだと感じてもらえる状態で、適切な数を適切な方法で届けることが重要だと認識して取り組んだという。その結果、メーカー17社から約15万点、価格にして約2億円分の寄贈を受け、全国のひとり親支援団体80団体、38施設を通じて、ラッピングした商品を提供。若年女性支援団体との一部提携や提供を希望する個人への対応も行った結果「メイク品は自分では後回しなのでギフトでもらえてうれしかった」「気分が上がった。久々にメイクをした」と好評を博した。今後も寄せられた意見、要望などはプロジェクト運営の参考にすると共に、商品を提供したメーカーへもフィードバックし、今後の製品企画や生活者の動向把握などに役立てていく。

(詳細は「日用品化粧品新聞」2月14日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT