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【注目ブランド戦略・ハイポネックスジャパン】環境配慮の新たな価値をエシカル視点で市場開拓

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【注目ブランド戦略・ハイポネックスジャパン】環境配慮の新たな価値をエシカル視点で市場開拓

 来春、エシカルの視点から環境に配慮した商品を発売

 ロングセラーの「ハイポネックス原液」「マグァンプK」を始め、確かな品質の商品展開でユーザーから高い支持を得るハイポネックスジャパン。今年2月には、会社設立60周年を迎えるに伴い大型商品「虫を予防するマグァンプD」を発売し、市場の活性化を進めている。開発部の猪俣正道部長に来春の新商品概要や新規開拓の施策などを聞いた。

 ——まず園芸市場の動向を聞かせてください。それと来春の新商品の展開について。
 「市場の動きは落ち着いてきていますが、コロナ前に比べたらユーザーは着実に増えています。当社では来春、エシカルの視点から環境に配慮した商品を発売します。園芸市場でもSDGsは追求しなければならない要素ですので、そのあたりは積極的に進めていく考えです」
 ——新商品は具体的にどういうものでしょうか。
 「一つ目が『木から生まれた土』です。建材をつくる過程で使用できない余ったチップを活用したもので、特殊な技術によって植物が育つ土に加工しています。一般家庭用でこういった商品はまだ少なく、新規性を感じていただけるのではないでしょうか。エコ商品のイメージにありがちな『エコだけど植物の育ちが良くない』ということがあってはいけませんので、土と同等に植物が育つよう品質を追求しました。ゆっくり長く効果を発揮する当社主力の肥料『マグァンプK』を配合しており、生長に応じて『ハイポネックス原液』を与えることで良好に生育する結果が得られています」
 ——そういった商材の開発経緯や、その他の特長はどういったものがありますか。
 「環境に優しいものは何か、限られた資源を有効活用するには何が必要か、をこれまでとは少し違った切り口で考えたのがきっかけです。パッケージは、商品名や使われていない木材を使用していることを大きく記載し、世界観や特長をダイレクトに訴求しています。ラインアップは1・5ℓと5ℓで、室内やベランダ園芸のユーザーが増えていることなどから、少量の1・5ℓの引き合いが強まると思っています。また、土は、多くの自治体で家庭用の燃えるごみとして捨てることはできませんが、この商品は燃えるごみとして捨てることができます。園芸ユーザーの中には、土の廃棄に悩む方も少なくありませんので、その点も潜在需要の掘り起こしにつながるのではないでしょうか」

 壌改良成分と肥料成分の補給を一度に行える

 ——その他の新商品も環境への優しさを考えたものですね。
 「もう一つの『土を豊かにする肥料』も同様です。余剰が一部問題視されている堆肥を、土壌改良資材と肥料と合わせてペレット状にしたものです。土壌改良成分と肥料成分の補給を一度に行えるので、簡便性にも優れていますし、また、古い土を繰り返し使っても、一般的なリサイクル材や化成肥料を使うよりもしっかり花や野菜が育つという試験結果も出ています」
 ——こちらも独創性の高さが目立ちます。法改正も背景にあるとか。
 「これまで、諸問題から堆肥と肥料を混ぜることは認められていませんでしたが、農水省が未利用の資源をもっと循環させるため、堆肥の利用を促進する方針を打ち出した結果、『指定混合肥料』という枠組みが新設されました。堆肥と肥料を混ぜることが一定の条件をクリアすれば可能になったのがつい最近ということもあり、この商品が市場に先駆けての発売となります」
 ——主力品の活力液「リキダス」も新たな展開があります。
 「『リキダス』は発売して10年が経過し、SNSなどで取り上げられることも多く、順調に売り上げを伸ばしています。『リキダス』も前述の2商品と同じく、エコの要素を取り入れてブランド初の詰替用エコパックを投入します。ヘビーユーザーの多い商品でもありますので、商談会でも小売業様から高い評価をいただきました」
 ——アース製薬、プロトリーフと結成するスリークロスの商品展開はいかがでしょう。
 「好調の『ボタナイス』ブランドでは『元気を育てる濃縮液』を昨年4月に投入しました。スリークロスでも環境への対応を強化していますので、当社からは紙パックを用いた活力液を発売しました。紙パックのものは、現在市場ではほぼ展開がありません。スリークロスは、3社の様々な商材を同じ棚で展開することで差別化を図っています。当社も自社の強みを発揮することで、独自のポジションを構築していきたいと思っています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」11月28日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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