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【特別インタビュー/PALTAC・吉田拓也社長】新たな中間流通業を模索する

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【特別インタビュー/PALTAC・吉田拓也社長】新たな中間流通業を模索する

 50歳という若さと、積み上げてきた経験との融合で内外に新たな風を

 業界内外で大きな話題を集めた、PALTACの社長交代。業界最大手卸のトップとして、6月23日付で就任した吉田拓也新社長は、1972年生まれの50歳という若さと、これまでの積み上げてきた経験との融合で内外に新たな風を吹き込むものと、周囲の期待が高まっている。就任に際しての抱負や今後の方向性、果たすべき役割と取り組みへの考え方などを聞いた。

  ——社長就任を打診された時期と、その時の思いをお聞きします。
 「昨年末に、三木田(國夫)会長(当時/現・名誉顧問)から直接話を受けました。デジタル化の進展や人手不足など、大きな環境変化がある中で、持続的な成長を果たすためには新しい発想が必要だとの理由でした。私は当時、東京支社長でしたが、自分自身が社長になるとは想像もしていなかったので、最初は非常に戸惑い、これだけの企業のトップが簡単に務まるのかという不安もありながらも、指名された以上やるしかないという思いで引き受けました。私が大切にする。『一期一会』という言葉の通り、一生に一度の人生、この社長就任という機会を大切にして、PALTACはもちろん、流通全体の発展に向け、自分に与えられた職責を全うしたいと考えています」

 大きな枠組みのサプライチェーンを担う

 ——先の決算発表では「不易流行のもと新たな中間流通業を模索する」と発言されました。その真意についてお聞かせください。
 「卸売業は、時代や社会の動きに沿って対応してきた業態だと言えます。世の中や小売業様の変化に応じ、中間流通業としての問屋も変わってきています。今後の流通業界を考える時、少子高齢化、労働力不足、人件費や配送費の高騰など、様々な課題を抱えていくことになりますが、今までの発想で各社それぞれに競争していて成り立つのかという疑問があります。例えば、人口減少が進めば生活必需品の数も減り、市場縮小にもなりかねません。そ当社では『三方よし』という言葉を大切にしています。この三方とは製配販を指していますが、PALTACだけが成長する、もしくは化粧品・日用品業界だけが成長するというのでは、流通全体としては決して良くなりません。これまでは中間流通という立場でサプライチェーンを考えてきましたが、業種業態の垣根を越えた大きな枠組みのサプライチェーンを担う企業に生まれ変わることで、世の中にお役立ちしていけると考えます。
 ——そうした意味も含め、PALTACという企業の強みはどこにあると考えますか。
 「1998年、創業100周年を機に新たな中間流通業を目指そうとスタートしてきました。それから25年を経過し、この間、約2200億円の設備投資、30数社のM&Aを実施しつつ、サプライチェーンの効率化にまい進してきました。その過程で培ってきた最大の武器は物流のノウハウです。それを最大限発揮するためのM&Aと物流センター集約を続けてきて今日があります。一方、社内においては、これだけM&Aを重ねてきながらも、派閥というものがありません。すなわち、全ての物事を一致団結してやり切る力があります。降りかかる困難も様々ありましたが、その時にあらゆる知恵と力を結集して乗り切ってきました。これが強みだと考えています」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」7月17日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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