日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > インタビュー > 注目ブランド 大正製薬「ブラックウルフ」ブランド担当者が開発背景など語る

業界ニュース

注目ブランド 大正製薬「ブラックウルフ」ブランド担当者が開発背景など語る

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
注目ブランド 大正製薬「ブラックウルフ」ブランド担当者が開発背景など語る

 黒髪ケアに焦点当てた新スカルプカテゴリー

 男性の今ある黒髪をケアする新ヘアケアブランド「ブラックウルフ」を立ち上げた大正製薬。長期間にわたり毛髪研究を行ってきた同社が新たな切り口でヘアケア習慣を提案している。セルフメディケーション研究開発本部商品開発部の宍戸正臣部長と手塚健太氏にブランドの特長や開発背景、認知拡大に向けた施策などを聞いた。  
 ——スカルプシャンプーの中で「ブラックウルフ」の新提案が話題を集めています。  
 宍戸部長「『ブラックウルフ』は、当社の研究成果を凝縮し黒髪ケアに焦点を当てた、新しいコンセプトのブランドとして展開しています。自分本来の頭皮の活力に着目した、独自のブラックアクティブ処方を採用し、黒髪にハリ、コシ、ボリューム感を与えます。自分に正直に開放的に生きる男性を引き立てたいという世界観を持たせ、30代後半〜40代男性をターゲットとしており、自身のライフスタイルに合わせて使っていただきたいと思っています。男性向けシャンプーは、ボリュームケアとにおいケアの大きく二つのニーズが求められていますが『ブラックウルフ』は黒髪をケアしつつ、これらのニーズにも対応しました」  
 ——商品の開発には、どういった思いがあるのでしょう。
 宍戸部長「自身の価値観を大事にしている人たちが、こだわりを持って使うシャンプーはどんなものなのかと検証した時に、ユーザーが生活の中で気持ちを豊かにしてほしいことをコンセプトとしました。当社が20年以上にわたり毛髪研究を進める中で『リアップ』は薄毛の悩みを解消することを提案してきましたが『ブラックウルフ』は黒髪ケアができるブランドにしていきたいと思いがありました」  
「コロナ禍のでの発売開始となりましたが、シャンプーをしている時に少しでも前向きな気持ちになってほしいと思っています。以前から開発を進めていましたが、コロナ禍で発売することは逆に良いチャンスだとポジティブに捉えています」

 頭皮本来の活力に着目した「ブラックアクティブ処方」
 
 ——それぞれのユーザーに適したラインで展開しています。
 手塚氏「好みの仕上がりに合わせて選べる『ボリュームアップライン』『リフレッシュライン』『プレミアムライン』の3タイプからなるシャンプーとコンディショナーに加え、それぞれ2種類のスカルプエッセンスやヘアカラートリートメントをラインアップしました。30代後半の若年層の方には、毛穴のすっきり感を与え爽快感を重視したリフレッシュラインを、髪のボリュームが気になる方にはハリ・コシを与えるボリュームアップラインを推奨しており、共にシャンプー、コンディショナーを合わせて使っていただくことがおすすめです。『プレミアム』は少し高単価商品となりますが、ブラックアクティブ処方の成分を増量しています」
「商品特長の一つとして香りにもこだわっています。今までの男性向けシャンプーに多いメントールタイプのようなものでなく、ターゲット層のアクティブに生きる男性をかっこよく演出できるような香りを数多くの中から選定しました」
 ——狼に扮したタレントを使ったテレビCMなど、注目度を高めるプロモーションにも注力しています。  
 宍戸部長「ターゲット層を明確にしているので、その人たちの価値観をくすぐるようなプロモーションを模索していました。一方的にマス広告を押し付けるというよりは、商品にきちんと興味を持ってもらえるように、まずはCMに出演している人の顔を出さずに、断片的な情報のみを公開し、消費者の興味を引くためのプロモーションに着手しました。新しいコンセプトのスカルプシャンプーだということを理解してもらうため、狼の仮面を外したCMでは、松田龍平さんと霜降り明星の粗品さんを先輩後輩の設定にして、キャッチコピーでもある“今からやるんだよ。”と松田さんが粗品さんに若い頃からのヘアケア習慣の大切さを伝えています」  
 ——テレビCM以外にも強化している施策はどのようなものでしょうか。  
 宍戸部長「マスで興味を持っていただき、ウェブで『ブラックウルフ』の詳しい情報を検索して自身に合った商品を選んでもらうような仕掛けづくりを行いました。マスと店頭だけで物を売る時代は終わっていると思っていて、ウェブによる情報の充実、マス、店頭の三つにより販売促進を強化しています。スカルプシャンプーというカテゴリーでありつつ、新しい提案ができる商品としてバイヤー様からも高い評価をいただいています。今後は、商品特長や世界観をよりターゲット層に伝えるためにアンバサダーやインフルエンサーを活用した情報発信を検討しており、更なる認知拡大に努めていきます」

(詳細は「日用品化粧品新聞」11月29日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT