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【特別インタビュー】プレミアアンチエイジング 松浦清社長 急成長メーカーのSDGs戦略を追う

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【特別インタビュー】プレミアアンチエイジング 松浦清社長 急成長メーカーのSDGs戦略を追う


 容器の形状をリニューアルし、物流などでの積載効率を向上


「これまでにない『uniqueな価値』を提供することで何気ない日常を豊かにし、新しい未来に変えていく。」をコンセプトに掲げるプレミアアンチエイジング。多彩な商品展開で市場活性化へと貢献しているだけでなく、サステナブルな活動も目立ち、ユーザーへの啓発にも一役買っている。ここでは松浦清社長に、注力する取り組みや方針を聞いた。

 ―様々な施策でブランドの魅力をアピールしている貴社ですが、サステナブルな面でも意欲的な取り組みを行っていると聞きます。現在は、どのようなことを進めているのですか。  「世の中の機運が高まり、様々な企業が取り組んでいる中、2020年10月に上場したことも大きなきっかけになり、特にこの数年は意識してSDGs活動に取り組んできました。一時的にではなく、継続的に取り組んでいく必要があると考えており、事業活動のブレーキにならない形でアイデアを出し、実現しています。例えば、クレンジングカテゴリーでナンバーワンシェアを誇り、年間約1000万個超を売り上げる『デュオ ザ クレンジングバームシリーズ』は環境に対する影響が非常に大きいと考え、容器をやや平たくした形状にリニューアルし、物流などでの積載効率を向上しました。リサイクル時の二酸化炭素の発生が抑えられるグリーンナノ技術も取り入れ、二酸化炭素の削減につなげています。外箱が畳みやすいとお客様からも好評であり、かつコンパクト便の対象になって配送費を約8億円削減できるなど、数多くのメリットが生まれました。コスト削減した分は、当社の強みであるデジタルマーケティングに投資して数十万人へアプローチするなど、事業の成長にもつながっています」
 「『カナデル オールインワンシリーズ』も回して開けるものから、ワンタッチで開ける容器へとリニューアルしました。今年中には詰め替え用も展開予定で、容器のプラスチック使用量を削減します。これらの容器設計の取り組みなどは、他のブランドにも転用していきます」

 「グリーンプリンティング環境大賞」を受賞し国内外で評価

 ―外部機関から評価されるなど、各種取り組みには注目が集まっていますね。
 「サステナブルな取り組み、考えなどはコーポレートサイトで発信しており、SDGsの目標では『7 エネルギーをみんなに。そしてクリーンに』『12 つくる責任つかう責任』『13 気候変動に具体的な対策を』『14 海の豊かさを守ろう』『15 陸の豊かさも守ろう』から力を入れて取り組んでいます。ESG評価に優れた企業を選定する国際審査機関から高い格付けをされたり、印刷資材や製造工程などの全てで環境に配慮していることからccされています」
 ―新たに立ち上げたブランドでも意欲的な姿勢が見られます。
 「これまでの成功体験を横展開し、各ブランドがより良く進化する取り組みを進めています。20年10月に発売した『イミュノ』は、サステナブルな開発を推進するオーガニック化粧品ブランドとして、バガス紙やFSC認証資材、リサイクルプラスチック及びバイオマスプラスチックといったリサイクル・生分解性資材、オーガニック原料など、SDGsに一歩踏み込んだ資材、原料を用いるブランドとして立ち上げました。1000億円超の市場に成長したメンズコスメマーケットにも参入し、今年4月には初のメンズライン『デュオメン』を発売するのですが、捨てられてしまうヒエヌカを原料にしたオイルを配合しています。洗顔料よりもクレンジングバームの方が洗浄力があり、男性にメリットがあるということを発信していきます。
 ―社内の機運を高めることにも取り組んでいるとか。
 「経営、商品に応用するだけでなく、社内の意識を高めて自分事化してもらうため、SDGsのプロジェクトチームを立ち上げました。直近の事例としては、3月8日の国際女性デーに合わせ、オンライン社内イベントとしてファッションショーを行いました。また女性に使ってもらうブランドとして女性活躍を応援するため、アイテムの売り上げの一部を『HAPPY WOMAN基金』へと寄付する取り組みも行っています」
 ―今後の展開も楽しみにしています。
 「業務において無駄なことはたくさんあるので顕在化して見定め、整理して効率化しようということが活動の軸になっています。今後もできることから進め、環境活動にも経済活動にもメリットを生み出していければと思います」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」4月11日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)

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