2021年1~12月化粧品出荷統計

累計出荷個数は25億2403万9530個
累計出荷金額は1兆3471億9442万2000円
経済産業省は2021年12月の化粧品出荷統計を発表した。1~12月の累計出荷個数は25億2403万9530個で前年同期比92・8%、累計出荷金額は1兆3471億9442万2000円で同91・1%。個数、実績共に前年割れとなった。12月単月で見るとプラスとなったのは33項目中、個数22項目、金額18項目と、市場の回復傾向が見て取れた。
前年に続き、新型コロナウイルス流行の影響を大きく受けた21年を振り返ると、個数の単月実績は85・0%でスタート。2月、3月も2桁減と、苦しい滑り出しとなった。20年には全国的に緊急事態宣言が発出されていた4月を迎えると、前年並みの数字を見せるようになったものの、その後も感染者数の増減などに影響されて乱高下が激しかった。リベンジ消費という言葉が生まれるなど、やや消費意欲が活性化した年末に掛けては、11月、12月がプラスで推移するなど、明るい兆しも見られた。
本格的な回復基調につながらない化粧品市場
金額の単月実績は1月に79・1%と、個数を下回る形での始動となった。個数とほぼ連動した形での推移となり、12月に今年初めて前年比プラスを記録したが、数字からは個数以上に苦戦した傾向がうかがえる。
外出気運が上昇するかと思えば、緊急事態宣言の発出、まん延防止重点措置の適用が行われるなど、なかなか本格的な回復基調につながらない化粧品市場。昨年末はやや消費意欲の高まりがあったとは言え、今年1月以降は感染者数の爆発的な増加もあり、各市場での苦戦も聞かれている。市場の数字を押し上げてきたインバウンド需要も期待できないという苦しい状況ではあるものの、各社では市場活性化につなげるための新商品、新施策を展開。新たな販路を開拓する動きなど様々なアプローチを図っており、今後の回復に期待がかかる。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月28日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)