【花王】「ビオレUV」独自技術開発でグローバル戦略加速化
花王は、日やけ止めブランド「ビオレUV」のグローバル戦略を加速させる。これに伴い2月13日、東京都中央区の本社で説明会を実施、その概要を説明した。
会の冒頭、研究開発部門事業研究センターの宮木正廣スキンケア研究所長が、花王における最先端のUVケア技術について解説した。日やけ止めで大切なことはとにかく日やけしないことだが、実際にはベタつく感触や肌のきしみなども含め、顧客満足を十分に引き出せていないのが現状という。従来の日やけ止めは、塗ってもミクロレベルのすき間から紫外線が侵入するという課題があった。日やけをしないためには肌をしっかり覆う膜をつくることが重要であるとして、研究を進め、新たな技術に辿り着いたという。
日やけ止めに含まれる紫外線防御成分には油分の紫外線吸収剤と粉体の紫外線散乱剤があり、どちらも水になじまないため、処方設計も難しかった。また製剤はオイルベースとウォーターベースの2種類で、ウォーターベースは使い心地が良く、紫外線防御成分を多く配合できないものの「うまく使いこなせればメリットが大きい」(宮木所長)と考え、剤の水相の部分に紫外線防御成分を入れるという着想に辿り着き、その結果、紫外線防御成分を水になじむ固体のミクロカプセルに入れることで課題を解決した。これにより、塗布時に壊れることなく、厚みのある塗膜を形成することができる。
肌をしっかり覆う膜をつくることと合わせて、感性を制御する技術も採用し、日やけ止めをきちんと使う行動を引き出すという使用習慣上の課題も解決していくとした。
(詳細は「日用品化粧品新聞」2月24日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)