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【新潮流界隈マーケティング<第1回>】【新連載・KEEN寄稿】

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【新潮流界隈マーケティング<第1回>】【新連載・KEEN寄稿】

SNS時代、美容消費は「界隈」で起きる
アルゴリズムが生んだ新しい市場構造


 界隈マーケティングに特化した支援を行うKEEN株式会社による連載。SNS時代における美容マーケティングの新潮流を、実際のブランド事例を交えて読み解いていく。
 かつての美容マーケティングは、テレビCMや雑誌を中心としたマスメディアを起点に設計されてきた。ブランドがメッセージを一方向に発信するのが主流だったが、SNSが主要な情報源となった現在、その構造は大きく変化している。鍵となるのが「界隈」という視点だ。SNSでは、ユーザーは必ずしもフォロワー関係だけで情報を受け取っているわけではない。アルゴリズムによって興味関心の近い人々の発信が自然と集まり、小さなコミュニティのようなまとまりが生まれる。こうした関心ベースの集合体を、本連載では「界隈」と呼ぶ。
 美容領域には、薄肌界隈、成分オタク界隈、デパコス界隈など、さまざまな界隈が存在する。コーセー「ONE BY KOSE」(※Eはアクサンテギュ)の事例では、「薄肌界隈」と呼ばれるユーザー群がSNS上で注目を集めた。薄肌とは医学的な定義があるわけではないが、同じ悩みを持つ7万人超の発信者が情報を交換し、製品への評価が界隈内で広がっていく。このような文脈でブランドが語られると、従来の広告とは異なる信頼が形成される。興味深いのは、同じ商品でも界隈ごとに評価の軸が異なる点だ。成分オタク界隈では配合成分が議論される一方、デパコス界隈ではブランドの世界観や希少性が重視される。ブランドの価値は単一のメッセージではなく、各界隈の文脈の中で再解釈されているのだ。
 更に、SNSにおける情報の伝播は、まず界隈内で起こることが多い。ある投稿が界隈内で共感を集めると、その評価が次第に別の界隈へと広がっていく。この拡散構造は、従来のマスメディア型とは大きく異なる。SNS時代に重要なのは、フォロワー数の多いインフルエンサーを起用することではない。どの界隈で、どんな文脈でブランドが語られているかを理解することが前提となる。本連載では、界隈という視点から美容マーケティングの変化を具体的な事例とともに考えていきたい。
 (KEEN代表・小倉一葉)

(詳細は「日用品化粧品新聞」4月20日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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