【ミンテル ~世界的調査会社が見るトレンド分析~<商機を探る⑦>】【寄稿】

消費者調査から先を読む ーアナリストが示す “次の一手”
除毛・脱毛市場の転換点―”除毛”から”肌への配慮”へ〈ロンドン本社を含め世界14ヵ国にオフィスを構える市場調査会社ミンテル発行のミンテルジャパンレポート「ヘアーリムーバル(除毛・脱毛)・トレンド―日本―2025年」より〉
日本の除毛・脱毛製品市場は2025年に推定434億円、前年比成長率は0.3%とほぼ横ばいで推移している。一方で消費者ニーズには、興味深い変化が見られる。
グローバル市場では近年、除毛・脱毛製品の「スキンケア化」が進んでいる。世界86ヵ国の新商品データを収録する、ミンテル世界新商品データベース(Mintel GNPD)によると、2020年から2024年にかけて美容効果や保湿効果を訴求する製品が増加しており、脱毛剤では美容効果訴求が37%から47%へ、保湿訴求が34%から44%へ上昇した。 また、「敏感肌用」や「植物・ハーブ由来成分」を訴求する製品も増えている。
海外の脱毛製品の“スキンケア化”を示す商品事例
〈角質除去・保湿効果のある肌にやさしい脱毛剤〉
Nair Sensitive 3 in 1 Lotion Hair Remover(写真)は、脱毛・角質除去・保湿ができる皮膚科医テスト済みで肌にやさしい脱毛剤。ヒマワリ種子油配合(販売国カナダ)。
こうした動きの背景には、消費者が除毛・脱毛を肌に負担のかかる行為として認識していることがある。日本で行った調査では、除毛・脱毛製品使用者が重視する点として、「刺激が少ない」が体で51%、顔で48%、「敏感肌に適している」が体で39%、顔で37%となっている(図1)。
しかし、意識と行動にはギャップも存在する。自宅で除毛・脱毛を行う人のうち、シェービング前後に専用ケア製品を使用している人は1割程度にとどまる。
その一方で、「除毛・脱毛前に肌を整えることは重要だ」「除毛・脱毛後に肌を保湿することは重要だ」と考える消費者は少なくない。特に若年女性では、除毛・脱毛後の保湿の重要性に87%が同意している。
つまり、日本市場では除毛・脱毛後のスキンケアの必要性は認識されているものの、専用製品の使用には十分結び付いていない状況にある。今後は、刺激の少なさや敏感肌対応をより明確に訴求するとともに、除毛・脱毛後の肌ケアという価値提案を強化することが、新たな市場機会につながるだろう。
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画像出典:ミンテル世界新商品データベース(Mintel GNPD)
(詳細は「日用品化粧品新聞」8月1日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)




