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【ミンテル ~世界的調査会社が見るトレンド分析~<商機を探る⑩>】【寄稿】

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【ミンテル ~世界的調査会社が見るトレンド分析~<商機を探る⑩>】【寄稿】

消費者調査から先を読む ーアナリストが示す “次の一手”

 成熟するヘアカラー市場”きれいに染める”から”使いやすさとケアへ”
 〈ロンドン本社を含め世界14ヵ国にオフィスを構える市場調査会社ミンテル発行のミンテルジャパンレポート「ヘアカラーリング習慣のトレンド―日本―2026年」より〉
 日本のヘアカラー市場は成熟期を迎え、今後の大幅な市場拡大は見込みにくい。一方、グローバルと比較すると、日本ではカラートリートメントなどの「半永久染毛料」の割合が高く、このカテゴリーが市場の成長を支えている点が特徴だ。永久染毛剤などの「医薬部外品(染毛剤)」に対し、カラートリートメントなどは「化粧品(染毛料)」に分類され、髪の表面を染色する。こうした製品特性の違いも、日本独自の市場構造を形成する一因となっている。
白髪対策が支えるヘアカラー市場
 ヘアカラーリングの目的は、大きく「おしゃれ」と「白髪対策」に分けられる。白髪は40代に入ると8割以上が気付くほどに増える。男性では白髪を放置する人が過半数である一方、女性では反対に過半数が対応しており、高齢化が進む日本において、白髪対策をする女性はヘアカラー市場を下支えする重要な存在だ。
 更に注目したいのが、ホームカラーにおける製品の選択基準である。過去6カ月間に家でより多くヘアカラーリングした18歳以上の女性226人を対象とした調査では、「値段が安い」が57%で最も高く、次いで「使いやすい」54%、「髪が傷みにくい」50%となった。「仕上がりがきれい」は43%で、価格や使いやすさ、髪へのダメージへの配慮を下回っている。
 これは、ホームカラーにおいて、単にきれいに染まることだけが製品価値ではなくなっていることを示唆する。自宅でより多く染める女性の7割以上が白髪目的であり、頻繁に使用するからこそ、使いやすさや髪への負担の少なさが求められていると考えられる。 
“染める”から“ケアする”へ、新たな商機
 今後の商機の一つとなるのが、半永久染毛料の再定義だ。「ヘアカラー=ダメージ」という認識に対して、質感ケアを訴求する「glaze」のように、髪を傷めずツヤを補う「ケアの延長」として提案することで、ダメージを理由にカラーリングを控えてきた層にも新しい価値を提示できる可能性がある。
 また、未開拓の余地が大きいのが男性市場だ。日本の50代男性では、頭皮への懸念や面倒であることがヘアカラーをしない理由となっている。白髪を完全に隠すだけでなく、ダメージを抑えながら手軽にケアし、白髪を活かす選択肢を提示することも新たな需要につながり得る。成熟する日本のヘアカラー市場では、染色力だけを競うのではなく、「手軽さ」「ケア」「白髪との付き合い方」へ価値を広げることが、次の成長機会を生み出す鍵となりそうだ。

(詳細は「日用品化粧品新聞」10月26日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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