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【殺虫剤・虫ケア用品2024】 ゴキブリ・蚊・ダニ用で新価値創出

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【殺虫剤・虫ケア用品2024】 ゴキブリ・蚊・ダニ用で新価値創出
若年層・未使用者の取り込み強化

 殺虫剤・虫ケア用品の大手各社が今年の新商品を発表した。昨年の市場は、販売金額が約1290億円で前年比約7%増と拡大したが、これは各社の値上げの影響もあってのことで、数量ベースでは0・4%減と、好調と言える結果は残せなかった。しかし、シーズン後半は気温が高かったことなどから販売期間が伸び、年間商材としての位置付けが進むなどプラスの要素も見られた。今年はどういった新価値で市場の拡大を図られるのか。

 昨年は、4月から5月中旬までの気温の低下による虫よけプレートを中心とした予防商品の不調が市場に大きな影響を与えた。結果的には、そのマイナス分を、値上げと記録的な猛暑によるシーズン終盤の追い上げによってカバーした。つまり、序盤に天候の問題が無く、予防商品が通常通りに動いていれば、金額、数量共に飛躍的に伸びていたとも考えられる。

 今年の各社の主な新商品を見ると、トップシェアのアース製薬は、室内の空間にワンプッシュするだけで、部屋中のゴキブリを駆除、予防する「ゴキッシュ スッ、スゴい!」を発売。パッケージには、強い存在感を放つレトロタッチの女性のイラストを採用、更には、テレビCMの大量投下を予定するなど、若年を中心に、ワンプッシュ式のゴキブリ駆除剤を使ったことのない層の取り込みを図る。

 「ゴキブリムエンダー」を始め、革新的な技術で新市場の構築を進める大日本除虫菊は、今年もその路線をひた走る。「シンカトリ」は、火も電気も電池もガスも使わず、カートリッジを差し込んで置くだけで蚊を駆除する、まさに次世代型の屋内蚊取り。小さな子供やペットのいる家庭、また、若年を含む殺虫剤の未使用層などの獲得を目指す。また、昨年発売したムカデ用が好調の「ムエンダー」シリーズでは「ダニムエンダー」を追加する。

 効力と安全性を徹底的に追求したアイテムを展開するフマキラーは、得意のワンプッシュ式を更に拡充。屋内用の「虫ゼロバリアワンプッシュ」は、50種類以上の様々な虫に対応するもので、最大1年の住みつき防止効果と素早い駆除効果を発揮する。屋外用でも“業界最長”の効果が1年持続する「虫ゼロバリアダブルジェット」を展開。速攻&持続効果を両立するアイテムで更なる市場拡大を図る。

 各社が打ち出す付加価値が、天候に関係なくどこまで消費者に届くか。一年を通して注目される。

(詳細は「日用品化粧品新聞」1月22日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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