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【メーカー各社による2024年話題の新アイテム】市場活性化に向けて様々な施策を用意

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【メーカー各社による2024年話題の新アイテム】市場活性化に向けて様々な施策を用意
新たな提案と技術力で”価値の理解”促進

 新型コロナの5類移行を経て、コロナ禍以降、その影響を受けずに初の商戦開始となる今シーズン。各メーカーは、好調なスタートが切れるよう大型の新ブランドを投入、生活者の潜在ニーズを掘り起こそうという強い姿勢を見せている。発表会なども積極的に行っており、ここではいくつか注目の商品を取り上げてみたい。

 ヘアケアでは、ファイントゥデイから「+tmr(プラストゥモロー)」を発売。髪の80%以上を占めるタンパク質に着目したもので、競合品と差別化を図る「髪の本質」へのアプローチや多彩なプロモーションで注目度が上昇。@cosme TOKYOなどで実施した先行販売では良好な実績を残すなど、全国販売への期待につなげている。

 また、花王は「melt(メルト)」でハイプレミアム市場に本格参入。「休みながら美しく“休息美容”」をコンセプトに、シャンプー、トリートメント、更に、ヒーローアイテムと位置付ける“生炭酸シャンプ―”やアウトバスの“髪用化粧水”をそろえるなど、新たな提案も盛り込む。この発売を皮切りに、1400円以上のプレミアムゾーンのヘアケア商品を、今秋に第2弾、来春に第3弾と投入する予定で、2027年には、自社でのプレミアムゾーンの構成比を3割にまで高めたい考え。

 化粧品関連では、ロングセラーブランドのリニューアルが目立つ。コーセーは、発売40年目にして初めて「薬用雪肌精」の容器デザインと処方成分を改良。みずみずしく浸透感のある使い心地を継承しながら、新たに独自の美白・肌あれ防止効果のある「甘草由来有効成分」を配合した。また、コーセーコスメポートの「サンカット」は誕生15周年に向け「パーフェクトUVシリーズ」と「プロテクトUVスプレー」を刷新。年間を通じて日やけ止めを使用したいと考える人が増えていること、猛暑日の増加などから汗をタオルで拭き取るシーンが増えてこすれに強く落ちにくいアイテムへのニーズが高まっていることへ対応した。

 花王も、ロングセラーブランドに新展開を見せる。日本でも高温多湿化が進む中「湿度・温度ストレス」に着目した「ビオレZERO」は、快適さを肌の上にまとうというアウタースキン発想のボディシート、ローションをラインアップする。

 他のカテゴリーに目を向けると、オーラルケアでは、ライオン「OCH―TUNE(オクチューン)」が話題。全体の25%ほど存在するという、口の悩みがあまり無く商品選びに基準が無いという層の取り込みを目指し、てきぱき派の「FAST」、じっくり派の「SLOW」をそろえた「ライフスタイル」別の提案で、新市場の開拓を狙う。

 また、殺虫剤では、火も電気も電池もガスも使わない大日本除虫菊の蚊取り剤「シンカトリ」が注目の的。カートリッジに差し込んで置いておくだけで、薬剤が空気の流れによって蚊を落とすもので、蚊取り線香誕生から130年を経て、置き型というアナログな使い方が究極の進化版として誕生した。

 こうして見ると、新規ブランドに加え、ロングセラーブランドや成熟市場の価値を、新たな提案と技術力で高める商材が顔をそろえた。あとはどう生活者の理解を得るか。そこが鍵と言えるだろう。


(詳細は「日用品化粧品新聞」3月11日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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