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【注目ビジネス】認証・試験・検査・検証を業務とする世界最大機関「SGS」、中国でも化粧品販売を全面サポート

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【注目ビジネス】認証・試験・検査・検証を業務とする世界最大機関「SGS」、中国でも化粧品販売を全面サポート

 上海、広州にNMPAの指定検査機関を設置

 中国で化粧品を販売するに当たってNMPA(国家薬品監督管理局=旧CFDA)の登録が必要となるように、各国で商品を展開する際には様々な試験、申請などが求められ、高いハードルをクリアすることが課せられている。それをサポートしているのが、スイス・ジュネーブに本社があり、全世界150カ国に2700カ所を超える関連会社・拠点を置くSGS社だ。各カテゴリーでグローバルな展開がより重要になる中、その注目度も向上している。
 SGS社は、ISO及び政府規格などに基づくシステムの審査などを行う「認証」、各種規格に基づき品質や性能を測る「試験」、サプライヤー評価、貿易品などの「検査」、各国規制の製品評価といった「検証・証明」を業務とする世界最大の機関。日本からの進出先として重要となる中国においては、臨床評価センターを上海、広州に設置しており、中国の国家認定サービスであるCNAS、CMAといった認証評価を取得し、NMPAの指定検査機関として認定されている。
 スキンケア、ヘアケア、オーラルケア、ベビーケア、メイクアップ、日やけ止め、香水など各種製品においては、パッチテストなどによる効能・効果試験という人体安全性試験に対応。そのうちNMPAに定められた「美白」「日やけ止め」「抜け毛」の強制試験を始め「保湿」「敏感肌」「ヘアケア」など全20項目全ての有効性評価を行っている。
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 ラボ拡充して日本語対応も問い合わせにも迅速に回答

 SGSジャパンヘルス&ニュートリション フード、コスメティクス&ハイジーン事業部の伊藤真一氏は「当社グループでは海外でのラボ事業を積極的に展開しており、M&Aを含め規模の拡大を図っています。日本でも2年ほど前から化粧品関連事業部門を新設し、各国のレギュレーションに基づく規格試験を行っています。化粧品以外に紙おむつなどの日用品分野の需要にも対応しており、顧客から効能効果を示したいと依頼されたものについては、可能な限り対応いたします」と胸を張る。現在、日本国内では大手化粧品メーカーを中心にサービスを展開。日本語対応ができること、レポートを提出するだけでなく細かい質問、疑問に迅速に対応できることなどを強みとし、中国におけるNMPA登録の際には現地でのコンサルティングサポートも可能だ。中国では外資系企業がNMPA指定機関として認定されることが少なく、現地企業と代理店に任せるケースも多いと見られる中、日本において申請及び試験の内容などを把握、管理できる点は大きなメリットとなる。加えてグループ会社のSGSチャイナは、政府との合弁によって設立しているため、規格づくりや各種試験の内容など最新の情報を提供することもできるという。
 今後の課題は認知度向上。化粧品開発展など展示会に出展したり、関連セミナーを開催したりして、事業内容をアピールしている。中国では新条例の施行に伴い、2023年5月1日以降は化粧品製品の全ての原料について安全関連情報の提出が必要となることから、今後、限られた期間に試験を求めるケースが増加することも予想され同社への引き合いも強まりそうだ。
 伊藤氏は「今後も中国のみならず、150カ国・地域で事業展開している強みを生かし、他の様々な国に輸出したいという要望にも積極的に対応させていただきます。レポートなどの内容を評価してもらい、新たなビジネスにつながるケースも増えてきています。何かサポートが必要であれば、ぜひ相談していただきたいと思います。なお、現在は、海外企業様からの日本で商品を販売したいという要望に対応し、化粧品試験・輸入代行企業と組み、商品を試験し国内代理店まで配送するサービスもスタートしました。今後も国内外の需要の掘り起こしに取り組んでいきます」と意欲を見せる。

 SGSジャパン特設ホームページ公開中

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