【この人に聞く】全卸連/森友由会長「卸が繋ぐ、共栄の未来」を目指して

次世代を担う人材育成へ、「卸流通アカデミー」復活
全国化粧品日用品卸連合会(全卸連)のトップに就任してから約1年、様々な施策で再び卸売業界の活性化を目指す森友由会長。官公庁や賛助メーカーなど各方面との連携強化を図ると共に、組合内でも活発な活動を指向し、業界の全体最適化へ向けて取り組みを進めている。仲間卸売業を中心とした森友通商の現況と合わせ、今後の方向性を聞いた。
――全卸連の会長に就任されてから1年が経過しました。ここまでの取り組みは。
「当初から計画として挙げていたものがいくつかあり、それぞれ現実味を帯びて活動に入ってきたところです。例えば行政や官公庁との連携強化については、かなり進めることができていると思います。経済産業省とのつながりはこれまでも多少はありましたが、現在では定期的に情報交換ができるようになってきました。更には、新たに中小企業庁との交流もできつつあります。つい最近では、複数の賛助会員メーカートップの方々と小林史明衆議院議員との、6回目となる意見交換会も行いました。小林議員とは、私が社外活動で政策提言などを多少行っている関係でご縁があり、こうした交流を進めています」
――かつて行ってきた卸売業の若手経営者・経営幹部を対象とした「卸流通アカデミー」も復活する予定と聞いています。
「今回は“人間力を磨く”ということを一つのテーマに、そのためのスキルや知識を身につけてもらいたいと考えています。例えば一日のカリキュラムを午前と午後に分け、特に午後は前回のようにコンサルタントに入ってもらい、実務的な学びの場にしたいと思っていて、その内容について具体的に詰めていく段階にあります。完全に卸売業に特化したものから、もう少し手前の内容となる予定です。これから会場を決めて、日程を組んで、参加者の募集を行います。この企画には私の他に、秋葉商店の秋葉宗一郎社長、クロベの黒部能史社長にメンバーとして関わっていただいています。この3人はいずれも、前回までのアカデミーの卒業生でもあります」
――スローガンも刷新されるようですね。
「常任理事会を経て、2026年度のスローガンを『卸が繋ぐ、共栄の未来』と決定しました。加盟する組合員各社が共通して認識できる価値を言葉に表したものと言えます」
◇ ◇ ◇
――個社の卸売業としての状況についてもお聞きします。最近の業績はいかがですか。
「森友通商の実績としては、上期こそ微減状態が続いていましたが、下期に入って復調し、最終的には前年比プラスで着地することができそうです。独自の取り組みを進める企画開発事業部、新規国への進出拡大を進めている海外事業部はそれぞれ堅調に推移しましたが、上期に限っては主力の仲間卸事業が全体的に伸びを欠きました。しかし下期以降は伸び率が高まり、全体的な業績向上につなげています。顧客管理をDX化したり、分析に基づいた商品提案営業を強化したりして積極的に進めていることが少しずつ結果となって表れてきています。ある商品を選定して取り組みを強化する『森友セレクト』は、有名ブランドでも意外に地方では店頭に並んでおらず、一般消費者の認知度も広がっていないとのデータがある商品などを抽出し、各地の地域卸に提案して裾野を広げています」
――競争が激化する中でも、そうした商品を掘り起こすことは重要ですね。販売先の開拓はいかがですか。
「現在はEC各社の得意先が増えてきています。元来の得意先である地域卸でもそうした取り組みを強化しているところがありますので、そちらに向けた商品の開発も積極的に進めているところです。独自ブランドとして展開する除菌剤『モーリス』シリーズは前年比2桁増と引き続き好調で、ドラッグストアや調剤薬局からの引き合いが増えています。ECでの販売も順調です」
――海外事業の状況をお聞きします。
「主力のタイとベトナムの数字は順調に推移しました。また、以前から計画していた新規国への進出も良いスタートが切れました。少しずつでも実績をつくり、メーカーとの協力関係も強化して品ぞろえを増やす戦略で進めています」




