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【マーケティング事例に迫る/変化するUGC施策の最前線・Yunth】新たな層へのリーチを実現

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【マーケティング事例に迫る/変化するUGC施策の最前線・Yunth】新たな層へのリーチを実現

 フォロワーに喜んでもらいたい思いから『Yunth』をスタート

 「世界でただひとつだけの私の肌をあきらめない。毎日のスキンケアを私らしく楽しく幸せな時間に。」という思いが込められたスキンケアブランド「Yunth」。昨年11月のローンチ以来、オンラインとオフラインをミックスさせた展開は、各方面で話題を集めている。ブランドプロデューサーも務める千葉由佳社長に、熱量の高いUGCを生み出す秘訣や成果につながった運用について聞いた。
 ——美容家としてSNSによる積極的な情報発信を行い“ちばゆか”の愛称で支持されていましたが、どんな経緯でブランドを立ち上げたのですか。
 「私自身、20代半ばからニキビに悩んでいて、様々なスキンケアを試しながら肌が改善していく様子をSNSでアップし始めたのが、美容家の活動のきっかけです。どんな商品でも自分の肌に良かった点、悪かった点をありのまま語っていく中でたくさんの反響をいただくようになりました。同じ悩みを持つ女性が多いことや、本当に効果のある商品を求めていることを実感していたので、成分や使用感について『もっとこうだったら良いのに』という希望を詰め込んだアイテムをつくれば、フォロワーの皆さんも喜んでくれるはずという思いから『Yunth』をスタートさせました」
 ——自身とフォロワーの共通の思いが反映されているのですね。「生ビタミンC美白美容液」と「薬用美白シートマスク」は、発売直後から売れ行きが好調だったとか。
 「フォロワーを中心に想定以上の反響でした。特に、洗顔後に使用して透明感とハリを与える導入美容液は、1回分ずつ使えるパウチ入りなので、購入した方が友達におすそ分けするという動きもあって、認知が更に広がっていった印象です。マスク生活でおうち美容に時間をかける方が増えましたが、私のフォロワーは同世代の35歳前後の女性が多く、高額なものを試すのはハードルが高いので28回分で税込3960円という価格にしました。また、EC販売だけでは気軽に試しにくいと思ったので、バラエティーストアにも展開しています。全国の方に実際に目にしてもらうこともできましたし、店頭で欠品していると店員さんに問い合わせる方が多かったようで、そこも注目が高まったポイントかなと思います」
 ——3月には伊勢丹新宿店でポップアップショップを実施され、新商品や限定品も発売して、更に話題を集めました。
 「元々新商品の構想はありましたが、フォロワーやユーザーの皆さんに驚きや喜びを感じていただきたかったので、急ピッチで商品化を進めました。私も店頭に立ってお客様と触れ合い、たくさんの笑顔を見ることができてうれしかったですね。日やけが気になる時に美容液を追加したり、いつもより保湿したい時に化粧水だけ置き換えたりと『Yunth』はいつものスキンケアにプラスオンできるアイテムが多いので、使うシーンによって『私はこう使っているよ』というUGC投稿も見かけます。しっかりと商品を試してレビューしてくださるので『温かくて気持ちいい』など、購入を検討されている方には参考になると思いますね。定期購入限定のシートマスクを入手した方の投稿が話題になって『私も欲しい!』と盛り上がったこともありました」

 フォロワーとの結び付きが生む熱量の高いUGC

 ——「Yunth」のUGCはユーザーの熱量の高さが特徴的ですが、それはどこから生まれるのでしょうか。
 「根底にあるのはフォロワーと私の結びつきの強さだと思います。私も毎回楽しみにしているインスタライブではコスメだけでなく仕事観や悩み相談など、じっくり1時間語り合うので、友達や姉妹のように思ってくださっている方も多いようです。応援しようという気持ちにブランドも支えられていると感じます。また『本音でコスメレビューをする“ちばゆか”がつくったスキンケアなら効果がありそう』という信頼感から試して、気に入って定期購入される方もいらっしゃいますね。インフルエンサーブランドはフォロワーだけでなく、一般ユーザーにも認知されることが課題だと思いますが『Yunth』はフォロワー外にも広がりを見せています。現在では新規獲得LPのCVR向上を目指して、皆さんから寄せられたたくさんのUGCに対して検証を行い、それぞれのLPやバナーに適した内容を活用させていただいています。その後も『運用型UGC』を取り入れ、最適化のサイクルを回し続けたことで、“ちばゆか”を知らなかった層にまでリーチすることができていると感じています。最近では『@cosmeベストコスメアワード2022上半期ベストコスメ ベスト美容液』となったことで、更に信頼度がアップして新規ユーザーが拡大しています」
 ——商品とコンテンツの相互作用で良い循環が生まれています。今後の展開についても聞かせてください。
 「新商品のリクエストもたくさんいただきますし、いずれはフルラインアップをと考えています。商品力には自信があるので、今は“ちばゆか”がつくった『Yunth』という認識かもしれませんが、いずれは『Yunth』って“ちばゆか”がつくったんだと逆転することが理想ですね」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」8月5日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で
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