日用品・化粧品・生活用品業界の専門紙

HOME(2022) > 業界ニュース > インタビュー > 【特別インタビュー】森友通商 森友由社長に聞く次亜塩素酸水溶液の現状と今後の方向性

業界ニュース

【特別インタビュー】森友通商 森友由社長に聞く次亜塩素酸水溶液の現状と今後の方向性

  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
【特別インタビュー】森友通商 森友由社長に聞く次亜塩素酸水溶液の現状と今後の方向性

 厚生労働省など3省のポスターとホームページの文言が修正に

 コロナ禍が始まって2年半以上が経過し、除菌、消毒に対する生活者の意識と関心は依然として高い状況が続いている。用途や使用場所、部位は広がり、それに連れて様々な製品やサービスも生まれてきた。次亜塩素酸水溶液を用いた除菌剤「モーリス」を展開する森友通商は、市場の現状と今後の方向性をどう考えているのか。業界団体の幹部も務める森友由社長に聞いた。
  ——次亜塩素酸水溶液の正しい情報発信、普及に向けた活動を行っていますが、昨今の状況はいかがですか。
 「業界団体と議員連盟が協働して、科学的な知見を役所に粘り強く提示し続けた結果、厚生労働省、経済産業省、消費者庁の3省の消費者向けポスターとホームページの文言が修正されました。それまでは、次亜塩素酸水溶液を人がいる空間に噴霧することは推奨しないとしていたものが削除され、使用を妨げないと変更されています。文部科学省や東京都(消費総合生活センター)もここから引用して情報発信していたので、同様に修正されました。ただ、メディアによる誤った報道が当初あったにも関わらず、現在まで情報を訂正することはありません。そうした点についても今後は期待したいところです」
 ——空間噴霧による除菌効果、安全性などが焦点となっていましたが。
 「様々なエビデンスに基づいて対応してきたことで、いろいろ問題はありながらも何とか現在の状況にこぎつけました。最近、エアロゾル感染に関する情報も増えており、業界としては、この課題の解決に貢献できる方向性を考えていく必要があると思います。いずれにしても、消費者が自ら正しい情報に基づき選択するのが健全な在り方だと言えますので、これまで阻害されてきてしまったことは残念ですが、また次のステップに向けて進んでいく考えです」

 引き続き正しい情報の伝達は継続

 ——感染予防については様々な技術や製品が登場しています。
 「特定の資材や技術に拘泥するのではなく、安全で効果のある、使えるものは感染症対策でも積極的に活用していくことを訴えていかねばなりません。日本除菌連合は、次亜塩素酸水溶液だけに限らないとのスタンスで活動しています。また、次の脅威となるウイルスが登場しないとも限りません。それに備えて、対応する素地はつくっておく必要があるので、その準備を進めているところです」
 ——御社で展開する「モーリス」の最近の動きについては。
 「空間に噴霧するタイプは、先の問題が解決に向かいつつあるとはいえ、感染の波が落ち着いていること、また冬に動く商品ということで現在は落ち着いています。スプレータイプは堅調な動きを示していて、物品を除菌する習慣づくりに貢献していると言えますし、当社製品は大手ドラッグストアのPBに採用されていることもあり、一定の支持を得つつあると感じます」
 ——今後の除菌関連市場をどう予測し、対応していきますか。
 「用途や使用シーン、場所、その他の状況に応じて使い分けられるように、やはり選択肢は多い方がいいと思います。有効性と安全性に科学的な裏付けがあり、感染予防に効果があるものであれば、排除されるべき理由はありません。日用品業界が社会的に役立つことを示すためにも、引き続き正しい情報の伝達は継続していきます」

 (詳細は「日用品化粧品新聞」4月25日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
  • LINEで送る
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

各種お申し込み・お問い合わせ

CONTACT