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注目集める秋の新製品/新たな生活様式で生まれた需要を更に開拓

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注目集める秋の新製品/新たな生活様式で生まれた需要を更に開拓

 除菌需要や、外出自粛による在宅時間の増加、テレワークの浸透などで拡大する市場が数多く見られる昨今。各メーカーの秋の新製品も、そうした背景から更なる需要の深掘りを図る機能や価値を打ち出したものが積極的に投入されている。大々的なプロモーションを予定するものも多く、流通関係者からの新市場構築に対する期待も高い。果たしてどういった新製品が存在するのか。

バス用、トイレ用、台所用洗剤で大手メーカーが便益を追求
 在宅時間の増加で伸長する市場の一つが住居用洗浄剤。このカテゴリーに、花王とライオンが大型製品を投入する。
 花王の「バスマジックリン エアジェット」は、認知拡大や使用増が進むバスタブに噴霧してこすらず洗える浴室用洗剤の付加価値品。30秒置いて流すだけという時短効果や簡便性が大きな特長で、家事の担い手が老若男女に広がっているという分析からシェア増を見込む。
 その市場で先陣を切ったライオンは「ルックプラス泡ピタトイレ洗浄スプレー」を投入する。掃除がしにくかった便器のフチ裏にスプレーすると、これまでにない量の泡が吐出。特に男性の自宅トイレの使用及び掃除の機会が増えていることを背景に、60秒置いて流すだけという簡便性を訴求。現在のトイレ用洗剤市場規模の約250億円を、330億円にまで拡大するポテンシャルがあると分析する。
 リニューアルでは、P&Gジャパンの台所用洗剤「ジョイ」が、日本初の機能“逆さジョイ”で話題を集める。特殊キャップの採用で、ボトルを握ると中身が出て、離すと止まり、置く時も逆さにせずにそのまま置くことができるもの。少しでも時間を掛けずに食器洗いを終えたいという需要に応えたもので、同社では洗濯用洗剤「アリエール」ジェルボールで簡便性への支持獲得の実績があることから、潜在需要をどこまで顕在化できるか注目される。

コロナ禍での成長が続く入浴剤も更に付加価値化
 昨年、前年比12%増と大きく伸長した入浴剤市場。外出自粛や癒やしを求める人の増加から、今年上期も前年比8%増と勢いを増すなど、一過性のコロナ特需で終わらない動きを見せている。今秋は、トレンドでもある重炭酸ナトリウムを用いた新製品で「バスクリン」から成分をブランド史上最大に配合した「バスクリン素肌クリア」、高単価ゾーンをリードし、店頭での存在感も強まる「クナイプ」から初のタブレット型の「スパークリングタブレット」が発売される。
 癒やしという観点では、小林製薬が発売する「ナイトミン耳ほぐタイム」は、今秋の注力テーマの一つ“睡眠”を打ち出したもの。経済産業省の調べでは、睡眠関連市場は約1500億円。2017年発売の「ナイトミン鼻呼吸テープ」も累計販売数2億枚と好調で、近年の生活習慣の変化によるストレスから安眠需要が増加していることもあり、耳を温めるという新発想でユーザー獲得を狙う。

(詳細は「日用品化粧品新聞」9月6日号/または日本経済新聞社「日経テレコン」で)
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